“フジテレビ改革”の担い手は誰になるのか。フジHD株主総会の会場は東京・有明アリーナ。朝から列を成したのは今後の命運を握る株主だ。中にはかつて日本放送株をめぐりフジテレビと深い関わりのある実業家・堀江貴文さんの姿もあった。3000人以上の株主が参加した株主総会は社長の謝罪から始まった。中居正広さんと元女性アナウンサーとのトラブルをめぐる問題から信頼が大きく揺らいだフジは昨年度、グループ全体で201億円の赤字に転落し、新たな経営体制が最大の焦点となっていた。しかしこの点でフジ側と大株主「ダルトン・インベストメンツ」が対立。フジ側が社長候補の清水賢治氏が残り、ほかを刷新する11人の取締役を提案する一方、ダルトン側は12人の取締役候補を独自に選出。判断を委ねられた株主から「社歴どっぷりの方が取締役に推薦されているのは疑問 たたき上げの人材が会社を変えられないのでは」、「株主提案 ダルトンさんから説明をいただきたい」などと質問がとんだ。また別の株主からは「山本アナウンサーの件、スポンサー復帰が遠のいたと思うがどう説明している」という質問もあった。オンラインカジノをめぐり社員が逮捕されたフジテレビ。清水社長は「オンラインカジノの強さを知る研修から始めていく スポンサーにも説明をしてご理解をいただきたい」としている。4時間半にわたった株主総会。株主が選んだ新体制はフジ側が提案した11人。ダルトン側が選んだ12人は全員否決された。一連の事案で厳しい局面にいるフジテレビ。今後は清水社長のもと改革を進めることになる。