大和証券CMアメリカのシュナイダー恵子さんに話を聞く。エヌビディアの決算についてシュナイダーさんは「エヌビディアと競合するAMDによると、AI半導体の市場規模は、2027年に4000億ドルと年率70%の高成長が見込まれている。現在市場を席巻するのはエヌビディアのHopper H100で急増する需要に供給が追いついていない状況。これに対しAMDは去年12月にAI用半導体「MI300」を発表。処理能力と価格でH100より優れていると主張。実際オープンAIやマイクロソフトはこのMI300を採用する方針を明らかにしている。エヌビディアは今年後半に投入されるブラックウェルB200はH100に比べ5倍の性能、消費電力を25分の1に削減できるとうたっている。市場はブルーオーシャンで、エヌビディア製品の品薄が続き参入余地は十分。新規参入をめぐっては大手クラウド事業者、いわゆるハイパースケーラーによる参入が目立っている。AI投資を牽引するグーグル、マイクロソフト、アマゾンのハイパースケーラー社3社はAI用半導体の内製化を進めている。これらの製品は、AI半導体の受給ひっ迫に対処する目的で、最先端の能力を必要としない用途など補完的なもの。エヌビディア依存ともいえる状況からの脱却を目指す動き。一方エヌビディアも顧客の多様化を見据えている。顧客層を広げ、価格交渉力を維持する目的とみられ、こうした今後の業界構造の変化に注目している」などと述べた。