きのう、ワールドカップアジア最終予選に向けて合宿がスタートした。7大会連続出場を果たしてきたサッカー日本代表。日本代表専属シェフを18年間務めてきたのが、西芳照シェフ。ラグビー日本代表のシェフも務めている。パリオリンピックでは、なでしこジャパンの専属シェフとして帯同した。西が初めて代表シェフとなった2004年、代表キャプテンを務めていた鈴木啓太によると、海外での試合は食事にリスクがあったが、西が就任し、食事が強みになったという。A代表シェフを引退した西。現在、2021年にオープンした福島県浪江町にある「道の駅なみえ」で、総料理長を務めている。代表選手らが食べているものと同じ料理を提供している。代表選手に人気のハンバーグとカレー。道の駅では、両方が味わえる「ハンバーグカレー」が一番人気だ。肉は、牛と豚のあいびき肉。豚肉に多く含まれるビタミンB1は、疲労回復に効果がある。玉ねぎと食べるとより効果を発揮する。カレーは、選手らが慣れ親しんだ味を重視していて、遠征時には、ルーを日本から持参していたという。焼き上がったハンバーグの上にカレーをかけたら完成だ。西が作るサッカー日本代表の料理は、試合3日前は銀だらの西京焼き、2日前はハンバーグ、前日はうな丼と決まっているという。ご飯が進むことを重視していた。主食をとることで、スタミナを養える。浪江町は、福島第一原発の近くにあり、東日本大震災では、約2万1000人いた居住人口は0人になった。現在、戻った住民は1割。町の75%が帰還困難区域となっている。道の駅なみえは、復興のシンボルとして誕生した。日本代表選手がPRのためにと、福島の食材を使って代表の食事を作ってほしいと申し出があったという。西は、地元の食材比率を上げ、浪江の食材のおいしさを発信していきたいなどと話した。