2000年以降、国内で数件しか発生していないボツリヌス菌による食中毒はある勘違いで発症した事例もあった。レトルト食品は常温保存が可能だがチルド食品は冷蔵保存が必要でこの2つを間違えると大変なことになる。それは関東のある町で起き、夏休み中子どもたちだけで過ごしている家で昼食は鍋で温めるだけで食べられるハヤシライスとなっていた。だが食べようとした時、ニオイや味が変な気がしていた。兄はすぐに吐き出したが、少女は一口飲みこんでいた。異変が起きたのは翌朝で、病院へ行くと手を握ることもできないという筋力が著しく低下して麻痺症状が出ていた。さらにその後自力呼吸もままならない状態となったため、気管挿管が施された。ボツリヌス菌dえの食中毒は稀でこの医師はこの時点ではボツリヌス症だとは気がついていなかった。兄はあの腐っていたソースのことは妹も食べていないと思い、父親には言っていなかった。しかし入院から4日目、呼びかけにも全く反応しなくなり原因はハヤシライスの保存方法だったと判明する。