ウェンディーズ・ファーストキッチンは円安による原材料価格の上昇などを受け、2年間で3度の値上げを実施した。結果、客単価が約2割ほ売り上げは去年過去最高となった。都心部で力を入れているのが高価格帯の消商品。2350円のセットは毎日120個以上売れている。柴関修社長は先月、賃上げに踏み切る決断をした。社員一律平均6%の値上げ。勤続20年の亀山悦生さんは毎月1万6000円ほど収入が増える。亀山さんは4人暮らしで、物価上昇の中で、これまで節約をしてきたという。値上げと賃上げにいち早く取り組み、脱デフレ戦略を進めてきたのがマクドナルド。デフレの時代にはかつて210円だったハンバーガーを一時59円に引き下げた。日色保社長は行き過ぎた低価格競争が従業員の意欲低下や業績悪化を招いたという最も価格の安いハンバーガーは110円から170円に引き上げるなど2年間で5度の値上げを実施した。今年、新入社員の初任給を27万円に増額した。2年連続で平均4%の賃上げにも踏み切った。ハンバーガーの値上げは原材料を供給する取引先にもメリットをもたらしている。食品加工会社ではパティの価格を引き上げることができた。そしてこの春、約20年ぶりに社員一律の賃上げを行う予定。一部企業で値上げが続く一方でデータからは別の動きも浮かび上がっている。郊外を中心に消費が伸び悩んでいること。都心部で高価格帯の商品を売り出していたハンバーガーチェーンでは郊外の店舗では手軽に購入できる価格帯になっている。郊外の店舗では600円前後の求めやすい商品を押し出している。郊外と都心部で二極化戦略をとることで、幅広いニーズに応えていきたいとしている。
消費者の節約志向を感じ取り、あえて低価格戦略をとる動きもある。直火焼きハンバーガーが売りのバーガーキング。今力を入れているのは割引クーポンで来店者の4割近くが使っている。野村一裕社長は一度値上げをしたものの、その後は価格を据え置く戦略をとっている。賃金を上げてほしいという社員の声を日々感じているという。価格に敏感な消費者を取り込み、シェアを拡大していくことで、今後の賃上げにつなげたいと考えている。
消費者の節約志向を感じ取り、あえて低価格戦略をとる動きもある。直火焼きハンバーガーが売りのバーガーキング。今力を入れているのは割引クーポンで来店者の4割近くが使っている。野村一裕社長は一度値上げをしたものの、その後は価格を据え置く戦略をとっている。賃金を上げてほしいという社員の声を日々感じているという。価格に敏感な消費者を取り込み、シェアを拡大していくことで、今後の賃上げにつなげたいと考えている。