企業風土の改革に乗り出したマツダ。従業員数約2万3000人、売上高は5兆円にのぼる。原爆で壊滅的被害を受けた広島市、爆心地から5kmほど離れていた工場の損壊は限定的で、終戦の4か月後にマツダは三輪トラックの生産を再開する。広島の復興を支え、技術力を磨き上げてきた。逆境の中でもこだわった”ものづくり”、マツダならではの車を生み出していく。そして迎えた100年に一度の大変革期、生き残りを賭け企業風土改革に乗り出す。しかし、その最中に自動車メーカー各社で不正行為が判明した。マツダも不適切な方法でエアバッグの衝突試験を行ったことなどが発覚した。
不正や不祥事と、企業風土の関係について専門家は。不正・不祥事に関連するものは3つあり、1つ目は「上意下達の文化」2つ目は「心理的安全性の欠如」3つ目は「同調圧力」だと言う。マツダが全社を上げて取り組む企業風土改革プロジェクト、その名は「BLUEPRINT」。オランダの企業が開発したプログラムを導入した。「BLUEPRINT」を広める研修の場に、Tシャツとジーンズのラフな姿で周りをフラフラしていた、塩見洋さん。人事本部に所属する塩見さんは、BLUEPRINTを推進するためのアンバサダー。マツダが進める企業風土改革の司令塔。塩見さんは故郷である岡山の大学を卒業後、1997年にマツダに入社。中国・長安での合弁会社の立ち上げや、ロシア・ウラジオストクでの工場建設に携わってきた。BLUEPRINTアンバサダーの前は、経営企画本部の本部長だった。企業風土改革に関わるようになったのは、CFOからの要請があったから。向かった先はオランダにある企業風土の改善をサポートする会社、マツダの本気度は高く派遣されたのは塩見さんを含め14人。1か月かけてプログラムを学んだ。
CFOのジェフリー・エイチ・ガイトンさん、マツダのヨーロッパとアメリカの社長を務め塩見さんをオランダに派遣した張本人。今では塩見さんの良き相談相手。ガイトンさんはなぜ塩見さんを改革の司令塔に選んだのか、注目したのは日々の仕事ぶりだけでなく同僚との向き合い方だと言う。
BLUEPRINTによって社内に変化が起き始めている。国内のブランディングを担当する河野薫さん、以前は車を全面に押し出しデザインや価格をアピールする広告がほとんどだったが、企業風土改革の影響で客の目線に立ったブランディングに一層力を入れるようになった。東京・板橋区にあるマツダの直営販売店、河野さんは現場の声を聞くためこれまで以上に販売店に足を運ぶようになった。BLUEPRINTによって、一層お客さんの考えを意識するようになったと言う。
一方、横浜にあるマツダの研究開発施設。各部署から60人以上の研究者が集まり、次世代の車に必要とされる技術を研究している。電気自動車に使われるモーターのベアリングを研究しているのが、堀端頌子さん。内側にこもるタイプだったが、人とのコミュニケーションに意欲が出たのはBLUEPRINTのおかげだと話す。上席研究員の佐藤圭峰さんは、企業風土改革によってマツダをもっとオープンな企業にしたいと考えるようになっていた。この日、佐藤さんや堀端さんが研究所の仲間たちと訪れたのは「ヨコハマハードテックハブ」、三菱重工が運営する施設。他の会社からも学びたいという思いを実行に移した。佐藤さんたち研究者も外に向かっての一歩を踏み出した。
不正や不祥事と、企業風土の関係について専門家は。不正・不祥事に関連するものは3つあり、1つ目は「上意下達の文化」2つ目は「心理的安全性の欠如」3つ目は「同調圧力」だと言う。マツダが全社を上げて取り組む企業風土改革プロジェクト、その名は「BLUEPRINT」。オランダの企業が開発したプログラムを導入した。「BLUEPRINT」を広める研修の場に、Tシャツとジーンズのラフな姿で周りをフラフラしていた、塩見洋さん。人事本部に所属する塩見さんは、BLUEPRINTを推進するためのアンバサダー。マツダが進める企業風土改革の司令塔。塩見さんは故郷である岡山の大学を卒業後、1997年にマツダに入社。中国・長安での合弁会社の立ち上げや、ロシア・ウラジオストクでの工場建設に携わってきた。BLUEPRINTアンバサダーの前は、経営企画本部の本部長だった。企業風土改革に関わるようになったのは、CFOからの要請があったから。向かった先はオランダにある企業風土の改善をサポートする会社、マツダの本気度は高く派遣されたのは塩見さんを含め14人。1か月かけてプログラムを学んだ。
CFOのジェフリー・エイチ・ガイトンさん、マツダのヨーロッパとアメリカの社長を務め塩見さんをオランダに派遣した張本人。今では塩見さんの良き相談相手。ガイトンさんはなぜ塩見さんを改革の司令塔に選んだのか、注目したのは日々の仕事ぶりだけでなく同僚との向き合い方だと言う。
BLUEPRINTによって社内に変化が起き始めている。国内のブランディングを担当する河野薫さん、以前は車を全面に押し出しデザインや価格をアピールする広告がほとんどだったが、企業風土改革の影響で客の目線に立ったブランディングに一層力を入れるようになった。東京・板橋区にあるマツダの直営販売店、河野さんは現場の声を聞くためこれまで以上に販売店に足を運ぶようになった。BLUEPRINTによって、一層お客さんの考えを意識するようになったと言う。
一方、横浜にあるマツダの研究開発施設。各部署から60人以上の研究者が集まり、次世代の車に必要とされる技術を研究している。電気自動車に使われるモーターのベアリングを研究しているのが、堀端頌子さん。内側にこもるタイプだったが、人とのコミュニケーションに意欲が出たのはBLUEPRINTのおかげだと話す。上席研究員の佐藤圭峰さんは、企業風土改革によってマツダをもっとオープンな企業にしたいと考えるようになっていた。この日、佐藤さんや堀端さんが研究所の仲間たちと訪れたのは「ヨコハマハードテックハブ」、三菱重工が運営する施設。他の会社からも学びたいという思いを実行に移した。佐藤さんたち研究者も外に向かっての一歩を踏み出した。