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「マユリ・トーサルさん」 のテレビ露出情報

インド社会で問題となっているダウリー。ダウリーとは、婚約や結婚の際に女性側の家族が男性側の家族に金品を贈る慣習。ただ、次第に男性側が強制的に要求するケースが増え、ダウリーが原因で命を落とす女性が後を絶たない。ダウリーで男性側に贈られる金額は数十万円~数百万円にのぼる。中には、高級車や家を要求することもあるが、男性側からの返礼はない。繰り返し金品を要求する男性側がいて、応じないと女性に虐待を加え、その結果多くの女性が命を落とす事態となっている。インド内務省によると、一昨年1年間で6000人以上の女性がダウリーが原因で死亡したという。政府もこうした慣習を問題視し、1961年に「ダウリー禁止法」を制定したが、今も根絶ができずインド社会の一部に根強く残ったまま。
インド・マハラシュトラ州で先月10日、23歳の女性が命を絶った。結婚からわずか4ヶ月後だった。遺体には大きな火傷の跡や殴られた痣などがあったという。結婚相手の男とその家族は婚約の際、金の指輪がほしいと6万5000ルピー(11万円余)を要求してきた。その後要求はエスカレートし、家族全員分の結婚式の衣装代のほか、新居の家具や家電など総額170万円を出すよう迫ってきた。父親は親戚や銀行から金を借り、数回に分け140万円近くを渡したものの、少しでも支払いが遅れると女性は男から虐待を受けたという。今回の結婚は、伯父が進めた縁談によるもので半ば強制的に決められたという。女性には将来農業技術者になる夢があったが、その夢まで否定され1人苦しみながら亡くなった。男とその家族は虐待と金品を受け取った容疑で逮捕。ダウリーが関わる事件は年々増加。犠牲になるのは、結婚7年以内の若い女性がほとんど。インドでは1961年にダウリーが法律で禁止され、金品の受け渡しなどをした人は5年以上の服役・罰金が科されるほか、被害者が死亡した場合終身刑となる可能性もある。それでも地方を中心に古くからの慣習として未だに根強く残っている。
ダウリーをなくそうと草の根で活動を続ける団体がある。団体は8年前から女性の権利についての本をつくり、これまでにインド全土で5000の村を訪問し30万冊を配布。3年前から参加するソニアさんは、かつて自らもダウリーを巡り虐待を受けていた。17歳で結婚したソニアさんは、金品を要求する夫から毎日のように暴言を吐かれ精神的に追い詰められたが、ダウリーについての知識もなく抵抗することさえできなかったという。ある日ソニアさんは幼い息子と実家に逃げ込んだ。今でも虐待のトラウマに苦しんでいるが、自らの経験を伝えることで若い世代に同じような経験をしてほしくないと考える。ソニアさんは若い世代に実情を知ってもらおうと女子大学生たちにダウリーの根絶を呼びかけた。活動は着実に実を結んでおり、5年前に結婚したという男性は、団体の呼びかけに賛同し金品を受け取らなかった。

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