世界最大の熱帯雨林、南米のアマゾンは乾季に降る雨の量が年々減少し気温の上昇も続いていて、干ばつや森林火災の深刻化が懸念されている。ブラジル・サンパウロ大学のマルコ・フランコ准教授らの研究グループは、こうした変化に牛の放牧や大豆の生産などで急速に進むアマゾンの森林伐採がどう影響しているかについて、2020年までの35年分の地形や気候の変化に関する衛星データを分析した。その結果、ブラジルのアマゾン地域で乾季の雨量が減った原因の約75%は森林伐採によるもので、世界的な気候変動に比べてより影響が大きいと評価されたという。研究グループは「森林伐採の影響は想像以上に大きく、気候変動との関係性を知ることで効果的な対策の検討につなげてほしい」としている。
