上野駅前で出会ったのはもうすぐ39歳になるさおりさん。現在は無職で以前は熟女キャバクラで働いていたという。タクシーで家までついて行った。推定距離は5.1km、料金は2,800円だった。午後7時20分に帰宅。築25年の1Kで家賃は107,000円。冷蔵庫にはきのこがあり、取材ディレクターのためにきのこ炒めを作ってもてなしてくれた。部屋が広ければ人をどんどん呼びたいという。本棚には哲学の本。ハイデガーを愛読している。ネットで購入したというケースの中を見せてもらうと、バニーガールの衣装やフルオーダーのムチが入っていた。SMバーで働いていたことがあるという。ムチは3万5,000円ぐらい。ストリップの衣装として使った約18万円のフルオーダードレスもあった。専門学校を卒業後に役者を志し、裸一貫で戦う強さと美しさに魅せられ、26歳でストリップの世界へ。ストリップ卒業後はお金を稼ぐために10年間夜の世界を転々としてきた。同世代の友人の服を見て収入格差を感じ、ぼんやりと「あれで良かったかな」とモヤっとする後悔もある。昔の友人に誘われ、今年から役者業を再開。倒れるぐらい無理してしまい、翌日にMRI検査を控えている。上野駅でさおりさんの家について行ったら…アラフォー女性のリアルすぎる悩みと何だか勇気の出る話が聞けました。後日さおりさんからMRI検査結果の連絡があった。「特に異常なし」だった。
