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「メール・ド・グラス氷河」 のテレビ露出情報

アルプス山脈にあるフランス最大のメール・ド・グラス氷河。フランス語で「氷の海」を意味するこの氷河は世界各地から訪れる観光客を魅了してきた。約200年前にあった氷河は徐々に消失し谷の下にまできている。現在は1年で平均5mの厚さが失われているという。氷河は世界各地に27万余存在し、一部の溶け出した水が溶け出した水と合わせて20億人の水源になっている。しかし今、温暖化の影響で世界各地で急速に溶け出し、人々の暮らしを脅かす存在になっている。フランス南東部アルプス山脈の山間にある集落ラ・ベラルドには、かつて50人ほどが暮らしていた。一面が岩と土砂に覆われ住宅は廃虚となっている。去年6月20日から翌日にかけて上流にあった氷河が流れ出し、大量の土砂や水が集落を襲った。災害を調査した専門家(フランス国立科学研究センター研究部長のエリック・ラローズ)と共に氷河を目指す。標高約2500m、一面の岩の下に全長3.5kmのボンヌ・ピエール氷河が横たわっている。当時、周辺一帯に巨大な湖ができていたが、激しい雨が降り注いだことで湖が決壊、岩と水が集落に向かって押し寄せていった。専門家は温暖化が進めばいつか再び同じ災害が起きるリスクがあると指摘する。集落で18世紀から代々暮らしてきたクリスティアンヌ・アムベさんは住宅改修直後に災害に見舞われた。自治体は氷河の脅威は今も去っていないとして立ち入りを制限した。いつ故郷に戻れるか分かっていない。アムベさんは「私たちは生活のしかたを変えなければならない」などと述べた。専門家たちが調査を進めると氷河が溶けた水は内部に大量に溜まっているケースがあることが分かった。氷河の内部に6万立方メートルもの水があるとみられ、専門家のチームが監視を続けている。氷河が引き起こす洪水によって、世界各地の1,500万人に何らかの影響の可能性との分析もある。パキスタンでは去年、氷河が溶けてできた湖が決壊し洪水が発生し、土砂を含んだ水が人々を襲った。調査チームのリーダー、オリビエ・ガグリアルディーニ教授は「世界の氷河は現在の温暖化による気候のバランスが完全に崩れているため非常に悪い状態にある」などと述べた。6万立方メートルの水が溜まっているとみられている氷河の麓の村では災害への備えが迫られてきた。ペイェックス村長のもと、村では氷河が決壊した場合に警報を流すスピーカーを4か所に設置。遅くとも30分以内の避難をするよう住民に呼びかけている。この日は月に一度の作動確認が行われた。村長は、人々の命を守るには早期避難が重要だと述べた。地域経済への影響が懸念されている。村を訪れる観光客は年間100万人。観光は最大の税収減となってきた。さらに氷河から溶け出す水は家畜の飲み水となっている。酪農家のメランデスさんは、氷河が失われれば伝統的な暮らしが成り立たなくなると不安を口にした。村長は「お金がかかっても人間の命を守らなければならない」などと述べた。

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