3年前に研究開発部門から経営トップに就いたホンダ・三部敏宏社長。今年3月には日産自動車とEV、ソフトウエアなどで包括的な協業を行う方針を発表し、ソニーグループとはEVの共同開発を進めている。三部社長は「独立独歩でやっていくのは別に決めたものは何もなく、“世界をリードするぞ”という思いの中で自分たちで作るしかなかった。我々が目指したい世界観にいち早く近づけるのであれば協業のような手段を使い加速して作っていこうと考えた」と話す。ホンダは2040年に販売する新車のすべてをEVとFCV(燃料電池車)にする目標を掲げている。世界的にEVの原則が指摘されても「計画に変更はない」としている。三部社長は「創業者・本田宗一郎が作ったときから変化のタイミングをつかみ、スピードを重視していち早く変わっていくことを得意としてきた会社。過去の成功体験はベースにはするものの、“新しいホンダを作っていく”ことが必ず必要になると確信している」と述べた。