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「ラチェット効果」 のテレビ露出情報

渡辺努氏の解説。日銀は570兆円以上の国債を保有。買い入れを減らす計画を進めている。来月には中間評価も予定されている。渡辺氏は「減額計画をやっていて、そこでは国債の市場のあり方と関係付けながら議論が続いている。預金という観点から話を考えてみたい。貨幣需要曲線を見ると市場金利が上がるとマネー保有量が減る逆に下がるとマネー量が増える。2024年以降は金利が上昇しているがマネー保有量は減っていない。結果的に見ると垂直に立ち上がるような形になっている。日銀券は減っているが普通預金はほとんど減っていない。所得が増え続けているとそこでは消費も増えている。所得が減ると消費を減らせるかというと消費も減らせない。消費は過去に引きずられる効果がある。履歴効果という。そういうものが貨幣需要にもあるのではないか。それをラチェット効果という。これは2022年以降のアメリカでもみられた。利上げしたが貨幣量が減らなかった。長期にわたり量的緩和をしてきた、それをやめて利上げに向かうという時に急にブレーキはかからない。まだ引き続き昔の気持ちが残りたんまりとマネーを持っている。ラチェット効果が起きている。日銀のバランスシートを見ると国債が増え、負債では日銀預け金が増えている。バランスシートの拡大が民間の金融機関のバランスシートにも大きく影響した。民間の金融機関のバランスシートを見ると98年時点では微小な日銀預け金が2023年度はかなりの金額になっている。これに対応するのは流動性預金。大量に流動性預金を集めてリザーブを増やした。今起きているのは国債購入減額、リザーブの供給減、民間のリザーブの保有が減少。ラチェット効果で流動性預金は高水準のまま。アンバランスなことが起きている。リザーブは減って、流動性預金は増えていると何かの形で運用しなければならない。どれで運用するにせよリザーブほど流動性が高いことにならない。すると負債では流動性が高いものが集まる、資産では流動性が劣るものが増える。流動性が資産と負債でアンバランス。これは経営に大きく関わる。私たちサイドで流動性預金を残したいというのであれば高止まりは続く。そうすると日銀は無理やりリザーブを減らすというわけには行かない。国債の減額もどんどん進めることにはならない。私たちの行動が日銀の行動も規制する」などと述べた。

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