G7サミット開幕。今回、議長国イタリアの意向で話し合われる移民問題。ヨーロッパでは近年、アフリカから多数の不法移民が流入し社会問題となっている。地中海に浮かぶイタリア最南端の島、ランペドゥーザ島。北アフリカのチュニジアからは僅か130km。島民およそ5500人の島に集まるのがアフリカからの密航者。去年9月には、1日で島民の数とほぼ同じ5100人が島に到着。島を敷き詰めるように移民が押し寄せた。また、密航の際に命を落とす人も後を絶たない。右派政党を率いるイタリア・メローニ首相は2年前、海上封鎖などによる移民流入の阻止を公約に掲げて総選挙に勝利。しかし、去年、地中海を経由してイタリアに到着した人は15万人以上とシリア内戦時以来の水準となっている。移民の増加で治安の悪化などの懸念が高まり反発の声はヨーロッパ全体から上がっている。最近行われたヨーロッパ議会選挙では反移民を掲げるEU各国の右派政党が議席を増やす結果となった。