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「リズと青い鳥」 のテレビ露出情報

アニメーション監督である山田尚子に密着。山田は言葉に頼らない表現を得意とし、その裏には自分の言葉で失敗した経験が影響していた。現在劇場公開中のアニメ映画「きみの色」では音楽で3人が結びつく青春活劇オリジナル作品を山田は独自の眼差しで綴っている。2024年の上海国際映画祭で「きみの色」がアニメーション部門で最優秀作品賞に輝いた。山田は2011年に「映画けいおん!」で脚光を浴びるとその後もティーンエイジャーの何気ない日常を掬い上げてはヒットメーカーとして活躍してきた。2021年「平家物語」では歴史大作に挑戦して作風の幅を広げている。一方で2024年に発表したショートフィルム「Garden of Remembrance」ではセリフや説明を一切廃した野心的な作品にしており、山田は演出糸などはあるものの、作り手が動かしているように見えないようにすることを心がけているなどと明かした。山田の監督としての具体的な作業は絵コンテから始まり、山田は絵コンテではシンプルにし、シーンを担当するクリエイターのアイデアを大切にしている。
2023年11月、東京・吉祥寺。参加スタッフが800名に及ぶアニメ映画「きみの色」の制作は大詰めに入っていた。この日、山田は出来上がってきた映像をチェックし、事細かく修正指示を出していた。山田は登場人物を取り巻く周辺の色彩にとりわけこだわりを見せていた。山田は具体的に演出など指示しているつもりでありながら断定することは避けており、悩んでしまう人もいるのも事実などと明かした。おおよその映像が仕上がるとセリフ・音楽・効果音が収録され、山田は音のバランスを整えるダビング作業に入っていた。山田は音楽や効果音をキャラクターの鼓動に例えており、その瞬間に2次元に命が宿る。この日、プロデューサーと会議した山田は、主人公がピアノを演奏するシーンで1音抜けているため再ダビングして足したいと要望した。
山田はキャラクターは作品の中で自立しているべきだと考えており、そんな姿勢が山田作品の世界観に繋がっている。山田は雑誌の企画で新海誠と対談し、山田はアニメーションでありながら絵を描く感覚よりカメラでキャラクターを撮影している感覚が当たり前のように自分の中にあるなどと告げた。完成した「きみの色」は若者たちのドキュメンタリーを見ているかのような臨場感があった。揺れ動く10代は山田にとって大きなテーマであり、体と心の成長が一番凸凹している時期が10代であり、自分自身の10代での経験が忘れられずに魅力的に思っているのかも知れないなどと打ち明けた。山田は大仕事を終えると旅に出ることにしており、この時目指したのはプラハであった。

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