今回の新日本風土記の舞台は、アメリカ・ロサンゼルスのリトルトーキョー。141年前、1人の日本人移民がレストランを開いたことから始まった街。老舗が軒を連ねる1番街で最も古くから営業を続けているのが1903年創業の和菓子店。毎日行列が出来る人気店を経営するのは創業者の孫で日系3世のブライアンさん。毎朝7時から始まる菓子作りでブライアンさんと長男のコーレイさん2人で30種類の和菓子を作っていく。ブライアンさんは15歳で店を手伝い始め、28歳の時に2代目の父から店を受け継いだ。17歳から手伝いをしているコーレイさんは今年から日本の老舗和菓子店で修行する予定。太平洋戦争の時代、店は閉鎖されたがその後復活し今に受け継がれている。ずっと店を継ぐことを迷っていたコーレイさんが決断したのは父のがん告知だった。リトルトーキョー・タワーズは62歳以上の高齢者向けで、連邦政府の補助金を受けた300世帯が暮らしている。住民の多くは独居老人で戦後に移住してきた新一世と呼ばれる日本人のお年寄りの姿が目立つ。長年暮らす新一世の女性たちが日本の唱歌を一緒に歌おうと集まったあすなろ歌の会。あすなろ歌の会は3人の友を見送ってきた。ほとんどのメンバーが一人で暮らしている。