そして、こうした賃上げの議論あるいは物価高をおさえて取材した企業トップが最も関心を持っていたのがAIで、活用の本格導入を訴える方が多かった。今年はいよいよさまざまな職場にこのAIの導入が進んでいくと見られる。まず足元の状況についてだが、こちらにあるように2024年の国際比較を見ると生成AIの個人利用について日本はまだ24%なのだけれど6割、8割に達する中国、アメリカ、ドイツに大きな後れをとっている。去年は日本でもAIエージェントがはやり言葉になって人間がやっている事務作業をすべてAIがやる。あるいはホワイトカラーの事務が劇的に削減されるっていう方向になってきている。テレビもスマホも普及率が20%~25%を超えると爆発的に利用者が増えている。今年はAIがもはや、はやり言葉ではなくてどの会社でも誰にも実装される年になる。そうなると今後はAIに仕事を奪われていく人というのも増えていくが、そうならないために重要なのが人が導くための3つのD。イギリスの伝統メディアのエコノミストの経営トップがメディアの目標として唱えている。「Differentiation」は差別化。2つ目の「Discoverability」は既に起こっていることではなくてこれから何が起きるかの発見、可能性、つまり予兆を捉える役割。AIは過去に起きたことを整理するのには向いているが新しいことを見いだして、それを提示する力が弱い。3つ目の「Direct relationship」というのは一方的に情報を送りつけるだけじゃなくて顧客との間でデジタルでもリアルでもつながる仕組みを構築すること。課題になるのは組織の若返りであり、経営トップもAIに挑戦する必要があるという。
