今シーズン、デトロイトタイガースに移籍したプロ18年目のベテラン・前田健太。新天地のマウンドで前田は苦しんでいた。“どん底”の中で前田はもがいている。前田健太のMLB挑戦は、ロサンゼルスに本拠地を構えるドジャースから始まった。1年目でチーム最多の16勝を挙げ、MLB新人ベストナインに選ばれると、2020年に移籍したツインズで日米通算150勝を達成。その年に活躍した選手に贈られるサイヤング賞投票で2位に輝くなど、MLBを代表する投手の1人として実績を重ねて来た。今年、球団から熱いラブコールを受け、デトロイトタイガースにFA移籍。しかしここまで13試合で2勝4敗と勝利に見放された。昨シーズン終盤のスライダーの平均球速は約132km。移籍後の4月は129kmと3kmも急速が落ちている。前田健太を根底から支えるのは、飽くなきチャレンジ精神。そのチャレンジ精神から生まれた試行錯誤。スライダーの1試合平均球速が4月と比べて3km/h増といつもの球速に戻った。また、前田を奮い立たせたのはパドレス・ダルビッシュ有の存在。日米通算200勝を達成した。更に広島時代の後輩・大瀬良大地のノーヒットノーランは、前田に大きな刺激を与えた。