アカデミー賞授賞式が行われ、エマ・ストーンら豪華俳優陣がレッドカーペットに登場。作品賞や主演女優賞など5冠に輝いたのは、「ANORAアノーラ」。アメリカ人のストリップダンサーがロシア人の御曹司と契約交際から恋に落ちるロマンティックコメディ。シンデレラストーリーの金字塔「プリティ・ウーマン」をほうふつとさせるが、評価されたのはリアルな社会を描いていること。専門家は、社会的な格差、職業差別などが描かれ、登場人物がそれぞれ自分の生活を何とかしたいと思っている、そうしたジレンマのようなものがアメリカに住む人にヒットしたのではないかなどとした。「リアル・ペイン~心の旅~」で、助演男優賞に輝いたキーラン・カルキン。マコーレー・カルキンの弟で、この受賞をきっかけに2人が兄弟だと知った人が多く話題になった。「エミリア・ペレス」で助演女優賞に輝いたドミニカ系アメリカ人のゾーイ・サルダナは、スピーチで、ドミニカ系アメリカ人として初めてアカデミー賞を受賞した、私が最後ではないと信じているなどと話し、厳しい移民政策を実行するトランプ政権への懸念をにじませた。また、スペイン語で歌い、話す役を演じて受賞できたことは、特別な意味を持つともし、専門家は、トランプ大統領が公用語を英語に指定するという大統領令に署名したことへの皮肉とも受け取れるなどと話した。