政治部官邸キャップの平本記者が解説。1:「うすうす」発言は許される?盛山文科相としては正直な感想を話したのかもしれないが、教団側との関係が繰り返し問われている中で明確に答弁してほしいと多くの人が思っただろう。教団側との関係は過去2回はチェックしているだろう。1回目は2022年に自民党が全議員を対象に総チェックした。実は2022年に関係団体の会合に出ていたことは申告していたが、2021年の会合には申告していなかった。2回目は去年の内閣改造。新しい大臣にはいわゆる身体検査を含めたチェックがある。結局この2回のチェックはスルーされてしまった形。野党幹部は「薄いのは記憶ではなく与党のチェック体制」と揶揄している。2:更迭は?どうなる盛山文科相。岸田首相は「教団側と今は関係ない」と続投させる考え。党内の多くの声は「辞める必要はない」というもの。ただ、先行きは見えないだろう。1つは盛山文科相が後手後手の説明に回っている点。今日の「うすうす」発言のように全く自分で調べて積極的に説明するという姿勢が見えてこない。閣僚経験者は「新しい疑惑が出てきたら持たない」と話している。もう1つは解散命令請求の担当大臣であるということ。政府は教団に対する解散命令請求を出している。盛山文科相は「選挙の応援は受けていない」と話しているが、統一教会元信者からは「過去に関係のあった盛山文科相では今後教団側と闘っていけない」という声が出ている。3:続投方針?岸田首相の狙い。その理由としては1つは政治資金の問題。既に年末に4閣僚が辞めているが、更にこの問題で大臣が辞めれば政権は持たないとの声もある。もう1つは対教団側に強い姿勢で臨みたいという考えがある。担当大臣の更迭となれば政権の教団側への姿勢が弱まったと見られる懸念を持っている。政権幹部は「解散命令請求の手続きを強い姿勢で進めていかなくては」と話している。通常国会が始まったばかりだが、関係者は「また新たな問題が出てきた」と頭を抱えている。