下水道資源のエネルギー分野での活用に取り組んでいるのが福岡市。実はこちらの水素ステーションは世界で初めて下水汚泥から水素を作りで車の燃料としているという。下水処理場の巨大なタンクには下水汚泥が貯められていて、50℃の熱を20日間与え発酵させている。そうすることで二酸化炭素とメタンからなるバイオガスが発生。そのメタンだけを取り出し、水蒸気と反応させることで高純度水素を作り出せる仕組み。二酸化炭素を出さないため、環境にやさしいとされる水素。福岡市ではこの水素をイベントなどで走るバスやゴミ収集車、救急車に活用しているほか、一般向けに販売もしている。さらに別の施設では下水汚泥を乾燥させ、固形燃料化する事業も行われている。コンクリートを作る際の石炭の代替燃料として使用されている。広がる下水道の汚泥の活用。推し進めているのが国土交通省。2022年度末時点で耐用年数50年が経過した下水道管が全国で約3万キロにものぼり、2次管理コストが重くのしかかる。下水道を資源化することで経営の効率化を図りたい考え。
住所: 福岡県福岡市中央区荒津2-2-1