まず学ぶのは「胡粉」。イングリディさんが普段使っている白い顔料は、本来の胡粉と異なるチューブ状の物、いつか本物の胡粉で花を描くのが夢だという。今回、明治創業の胡粉の製造メーカー「ナカガワ胡粉絵具」がイングリディさんを快く受け入れてくれることに。出迎えてくれたのは、次期五代目の中川翔太さんと姉の裕季子さん。日本伝統の顔料「胡粉」はどのように作られているのか、原料はいたぼ牡蠣という牡蠣の貝殻。胡粉に使用されるいたぼ牡蠣は天然の瀬戸内海産、殻も大きく厚みがあるのが特徴できめ細やかな白色が出るという。一方、天然のいたぼ牡蠣は絶滅の危機にある幻の牡蠣とも呼ばれているそう。貝殻を細かく割れやすくするため20年以上野ざらしにして風化させるという、さらに胡粉にする前に大事な作業があるとのこと。