細田佳央太の三つ星シネマ。きょうの三つ星は「ルックバック」。出口夏希さんと蒔田彩珠さんがW主演、是枝裕和監督がメガホンをとり、先週ベネチア国際映画祭で公式上映された「ルックバック」。この作品は現地では受賞ラッシュ。映画祭から独立した団体や審査員から送られる公式独立賞から5つの受賞・表彰を受け、日本では先週末公開が始まった。原作は発行部数100万部を超える人気漫画。おととしにはアニメ化でも話題に。主人公は漫画が大好きな少女・藤野と不登校が続く同級生の京本。小学校の卒業式の日、初めての対面をはたす。その後、同じ部屋で漫画を書き始め、プロを目指しながら成長していく。そしてこの映画で見てほしい三つ星シーンが「是枝裕和監督が描く、自然体!ふたりの絆」。メガホンをとった是枝裕和さんは「怪物」や「万引き家族」などで人間ドラマを描いてきた世界的名監督。今作で是枝流の演出が際立っているというシーンのひとつが、子供時代の藤野と京本の何気ない会話。両手を10回こすり、海の音を聞きながら心を通わせていく。実は子供時代の藤野を演じた12歳の七瀬ふうりさんに対し、監督は台本を渡さず、口頭で演技を説明。自然体を引き出しながら、ふたりの絆を描いたという。細田さんは「日常みたいなものがより立つ。(是枝監督の)気合、熱量の高さを感じる作品。」と語った。
