AIは保険の根幹にも活用され始めている。7月に自宅の火災保険を使ったという鬼頭さんは買ったばかりの自宅の雨どいが破損してしまった。すぐに保険会社に問い合わせると「写真を撮るとAIで金額の見込みがすぐに出る」と言われ、指示に従って自宅全体や壊れた箇所のアップなど写真を7枚ほど撮影し、請求。すると数日で保険金が振り込まれた。これは三井住友海上火災保険とあいおいニッセイ同和損保が展開する保険サービス。写真をもとにAIが自動で被害金を算定するもの。これまでは、ささいな破損でも現場に修理業者を呼び見積もりを作った上で、保険会社に送る必要があった。そのため、支払いまで1か月ほどかかっていたがAIを使えば最短2営業日で支払いが済むという。膨大な過去のデータから類似ケースを見つけ被害金を算定する。特に台風や、ひょうなど広範囲で被害が出て修理業者の見積もりに時間がかかるような災害での活用を期待している。時間と手間のかかる作業をAIに担わせることで客の心情面のフォローなど人にしかできない仕事に集中することを狙っている。
