小原氏は疑心暗鬼が開発に拍車をかけていると紹介した。各国が共有していればこれほど多くの衛星は必要ないものの、敵対されれば通信を遮断される恐れがあることで、中国などは情報の遮断を警戒して独自の衛星を打ち上げているのだという。実際にGPSには地域を特定して精度を下げることや、誤った情報をわざと送ることも可能だという。このことからインドや北朝鮮も人工衛星を打ち上げていて、北朝鮮のものはロシアからの技術提供が見込めるようになったことで衛星を打ち上げたものと見られ、打ち上がった衛星の技術はそれほどでもないとされるが、1年が経過したことで技術力も高まっている恐れがある。人工衛星を使うことで相手の軍艦や戦車など軍事情報を集める事が可能となるといい、コンクリートの建物の中にいる人を把握することも可能となるという。日本も301基の衛星を打ち上げていてこれは世界5位の規模となっているが、今後の課題は打ち上げの経験を積むことだとしている。日本の新型ロケット「H3」は地震などを観測する高精度衛星・だいち3号が詰まれていたものの去年打ち上げが失敗に終わっていて、今月15日に改めてH3ロケットが打ち上げられる予定となっている。すでにだいち2号は寿命がすぎているとされるものの、だいち4号はH3ロケットの再びの失敗を警戒して載せられていないという。また、西村卓也氏は人工衛星のデータは被害の把握に活用されるが、だいち2号は能登半島地震の際に隆起を捉えるなどして活用されていると紹介した。