伊勢神宮近くの土産物店などが建ち並ぶ通り。店の一つを覗くとQRコードが書かれたカード。外国人旅行者向けに去年作成されたという。誘導されるのは英語と日本語で伊勢神宮の情報を伝えるWebサイト。建築や自然といった見どころの他、施設ごとの詳しい説明などを見ることができる。カードを作成したのは伊勢志摩観光コンベンション機構。きっかけは伊勢神宮について「英語の情報が少ない」との声。伊勢神宮には基本的に案内板が設置されていない。そのため外国人旅行者にとって理解が深まりにくいとの課題があった。カードは周辺の店や宿泊施設などに配布。リピーターになってもらうとともに旅行者自身も情報提供をしてもらいたいと考えている。伊勢神宮をきっかけに地域全体の観光産業を盛り上げていきたい。目をつけたのは富裕層の外国人旅行者。3年前、国のモデル観光地に選ばれた伊勢志摩エリア。1人あたり100万円以上を消費する外国人旅行者の誘客促進事業に取り組んでいる。この事業で機構が力を入れたのが地域のウリをアピールするブランドブックの作成。こだわったのは伊勢神宮や豊かな自然、食文化などが一体となった魅力を人々の営みとともに伝えること。地域の文化や歴史に関心を広げてもらい、長期の滞在につなげようという狙い。商談会や視察旅行でブランドブックを活用しながら富裕層への売り込みを強化している。富裕層や長期滞在の外国人旅行者をどう受け入れるか。対応に乗り出している老舗の宿泊施設。鳥羽市で創業76年の旅館を経営する谷口優太さん。客室の大規模な改修を行った。3つの和室を1つにしたスイートルームを10室設置。3部屋で1泊平均4万円ほどだった宿泊料を12万円ほどに設定した。それでも連泊するケースが多く、宿全体の売り上げも2割ほど増えたとのこと。さらに鳥羽水族館とコラボした部屋も。外国人旅行者から予約が相次いでいるという。「一口にインバウンドと言っても国柄や年代によって求める旅行が全然違うので、どの客層から愛されたいのか、おもてなしの気持ちを持って宿づくりや客室づくり、お迎えの体制を整える必要がある」と話した。観光庁のまとめによると、おととし伊勢志摩エリアを訪れた外国人旅行者数は約7万7000人と、5年前と比べて1.7倍に増加したという。日本人観光客も増えていて、機構ではバランスのとれた受け入れ体制を整えていきたいとのこと。
住所: 三重県伊勢市宇治館町1
URL: http://www.isejingu.or.jp/
URL: http://www.isejingu.or.jp/
