一方、土石流が直撃したエリアでは復旧が進まず、帰還まで数年かかる見込みだという。戻ることをあきらめた人もいた。田中公一さんは自宅が全壊し、妻を亡くした。土砂の中から妻の路子さんが手掛けた梅酒が見つかった。土石流発生の約1か月前に孫とともに仕込んだもので、田中さんはほとんど手をつけていないという。今年8月、伊豆山地区で4年ぶりに花火大会が開かれた。田中さんは犠牲者を追悼するため、花火を見つめていた。復旧の先行きが見通せない中、田中さんは少し離れた場所に住宅を再建することに決め引っ越した。
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