佐賀県にある佐賀恵比寿神社の十日恵比須大祭では商売の繁盛や家内の安全を祈願する人達で賑わっていた。開かれたのは参拝一番乗りを競う開運福男で4年ぶり2回目の開催だった。今回始めて参加する23歳の岩下朝陽さんは去年大分から佐賀に引っ越してきた社会人で仕事や佐賀の生活に慣れてきた時に上司から「福男レースに参加しないか」と声を掛けられていた。福男レースは女性も参加が可能となっており女性として始めての参加となる会社員の堤由美さんは本番前に最後の走り込みをしていた。中学時代から始めた陸上を今も続け2015年には年代別の大会で100mを12秒86の記録を出し全国優勝をしている。参加者が走るのは神社の参道で太鼓の合図でスタートし135mの直線を走り、その先には魔の直角カーブが1つあった。これをクリアして恵比寿神社に飛び込み全長170mを全力で駆け抜ける闘いだという。福男レースの当日は雨で道路は濡れて滑りやすい状態で兵庫の福男選びの参加者は約5000人だがレースに挑むのは21人だった。合計12台のカメラで疾走する姿を撮っている。岩下さんと堤さんは福は掴めず、堤さんにどういう1年にしたいですかと質問すると「健康であればいいです」と答えている。岩下さんはゴールした直後に上司に報告。上司は「彼なりに新しいものを見つけたのでは」などとコメント。2024年の参拝1番乗りを目指して参道を駆け抜けた参加者達は溢れる熱気と足音は周りに多くの福を振り撒いたという。