環境に優しいロケットの開発を行う、淡路島の洲本高校「科学技術部」。火薬を使った燃料の代わりに目をつけたのが”ブドウ糖”。仕組みは、全長180cmの機体には主に燃料なる個体のブドウ糖が入ったエンジンと、圧縮酸素が入ったタンクが積み込まれている。エンジン部分のブドウ糖に着火した後に、圧縮酸素のバルブを開くと酸素が送られる。するとより激しく燃焼してガスを地面に向けて噴射し、その反動で飛ぶ。これまでの発射実験で機体が達したのは上空15m。更に高く飛ばしたいと、部員たちは高さ100mを超えて飛ぶロケットの開発に着手した。機体の表面はボール紙から強度の高い素材に変え、高い位置からの落下に備えてパラシュートを手作り。作業は着々と進んでいたが、エンジンケースにブドウ糖を入れ強度を確認する実験で問題が起きた。ケースの中に水圧をかけて正常なら水が漏れることはないが、下から水が出てきてしまった。これではガスが漏れて十分な力が得られない。試行錯誤を繰り返し2か月、方針が決まり様々な改良を加え、発射実験当日までやってきた。ロケットは勢いよく飛び、パラシュートは開かなかったが上空130mほどに到達した。