ホンダ・三部敏宏社長は「合意点を見いだせず、経営統合実現に踏み出せなかったのは大変に残念」、日産・内田誠社長は「日産がホンダの完全子会社となった場合、我々の自主性はどこまで守られるのか。最後まで確信を持つに至らず、提案を受け入れることができなかった」と述べた。ホンダと日産は去年12月に経営統合に向けた協議を始めたが先月中旬にホンダが示した100%子会社化案に日産が強く反発。両社とも昨日取締役会を開き協議の打ち切りを正式に決めた。自動車業界でEVの重要性が高まりアメリカや中国のメーカーが先行する中、電動化で後れを取るホンダと日産はそれぞれ早急な戦略の見直しが求められることになる。特に日産は今年度通期で800億円の最終赤字を予想するなど苦境に立つ中、日産との協業に意欲を示す台湾の鴻海精密工業の動向も注目される。