氷上のF1レースとも言われるボブスレー。男子2人乗りはソチ大会以来の出場を目指していたが、連盟のミスでミラノ・コルティナ五輪に出場できなくなった。原因は日本ボブスレー・リュージュ・スケルトン連盟による出場条件変更の見落とし。これまで4人乗りと2人乗りのそれぞれで出場権を獲得する条件があったが、今大会からは両方の国際大会の成績を合わせて決めることになっていた。日本は2人乗りでの出場を目指していたが、連盟が新たな出場条件に気付かず、本来必要な4人乗りの遠征を行わなかったことで出場の可能性が消滅してしまった。北京五輪後、日本のボブスレーは海外派遣を一時休止。おととし6月、新出場条件が発表されたとされるが、国際連盟の会議に日本からの出席はなかった。今月初めに他国から指摘を受けて判明。日本の連盟が国際連盟に救済措置を求めるも認められなかった。連盟は「担当者が優秀で全幅の信頼を置いていた。ダブルチェック機能が働いていなかった。謝罪しようがない」と会見で語った。連盟は理事と競技委員会のスタッフで10人程度。非常勤者は数人。選手は国内から海外に渡航する際の往復航空券を自己負担。加藤裕太選手は自身のSNSで「報道にある通りで、オリンピックへ出場するという目標は叶いませんでした」と投稿している。別の国際大会に出場していた選手は「ここまでの努力は何の意味もなかったんだと思った。涙が止まらなかった。選手ファーストではないことが常態化していた」と話している。今回のミスが起きた原因について、スポーツライター・小林信也氏によると、人員が少ない上に予算が少ないことが考えられ、会議にはリモートでも参加できるはずなので、競技への意識がそれほど高くないと批判されてもやむを得ないとのこと。JOC・井上康生選手強化本部長は「アスリート・関係者への丁寧なフォローアップと再発防止に向けた対策の立案を指示した」としている。
