日本時間のきょう午後、北朝鮮の金正恩総書記を乗せたとみられる列車が中国の北京駅に到着した。金総書記は6年ぶりの訪中で明日、北京で行われる軍事パレードに出席する。一方、ロシアのプーチン大統領は今日北京で習近平国家主席との会談に臨んだ。両首脳は会談で、第二次世界大戦の勝利の成果を守るとして戦勝国の立場を誇示。歴史問題でも共闘する姿勢を示した。さらにエネルギーや宇宙、人工知能など20余りの分野で協力文書に署名。ウクライナや関税の問題で両国と対立を深めるアメリカを牽制した。この中国とロシアの蜜月関係に加わろうとするもう一つの国が北朝鮮だ。韓国メディアによると金総書記は北京に到着後、北朝鮮大使館に立ち寄ったという。3日に行われる軍事パレードに出席する他、中朝首脳会談に臨むとみられている。金総書記が外交の舞台に姿を現すのはこれまで首脳同士の二国間会談のみで今回のような多国間の場に姿を見せるのは極めて異例。ウクライナに派兵するなどロシア寄りの姿勢を強めてきた一方、中国とは距離感が生まれていた。北京滞在中にも行われる習主席との会談でこうした関係を軌道修正し核開発や経済協力を巡り習氏の前向きな発言を引き出せるのかが焦点だ。
