北陸屈指の名湯・加賀温泉郷。今年3月の北陸新幹線延伸を追い風に目的地になる町へ。観光需要増加をとらえた自治体が企業と連携した新たな交通サービス。日本を代表するリゾート運営企業が地域の伝統を新たな感性でおもてなしすることで文化を守る。そんな地域活性化のかたちとは。石川・金沢市と福井・福井市の中間に位置する加賀温泉郷。山代温泉「界 加賀」は400年前に創業した老舗旅館の歴史を受け継いだ紅殻格子が印象的な伝統建築の温泉旅館で、今年新たなサービスを開始した。ラウンジに九谷焼や山中塗など伝統工芸の器約100点が並び、自分でお気に入りの器を選び使うことができる。ラウンジは歴史と人をつなぐ役割、器と人、器と地域をつなぐ役割があるとのこと。チェックインからチェックアウトまで、地元の伝統工芸の息吹を感じながら滞在できる空間づくり、さらに温泉旅館としては日本初という金継ぎ工房を設置し金継ぎ体験を実施している。さまざまな文化体験を通じご当地の魅力を発信する新たな旅館のかたちに。旅館がその土地の新たな魅力を創造し観光需要の増加が見込まれる中、課題として浮上するのが観光地を巡る足。加賀市では今年3月、Uber Japantと連携し「加賀市版ライドシェア」をスタートさせた。新たな移動手段で3個所の温泉地を結び、回遊をうながすだけでなく二次交通不足の解消に備える加賀温泉郷の戦略だ。また市の担当者は1泊2食3湯4食というテーマを加賀ているとのこと。