作況指数は、全国から抽出した約8000か所の水田の10アールあたりの収量を過去30年の傾向と比較して数値化したもので、主食用のコメの出来具合を表す。量ではなく、出来具合を示す作況指数が、収穫量全体が平年と比べ多いか少ないかを示すものと誤解を与えている場合があり、流通業者からも違和感があるとの指摘があったという。作況指数の公表廃止の背景について、農水省担当者は、農家から実感と違うという意見が多く、作況指数の意味も理解されていない、改善すべきところは改善しなければならないなどとした。今後は、人工衛星やAIを活用して、正確な収穫量を把握するよう努めていくとしている。東京大学大学院の鈴木宣弘特任教授は、農水省は農家の声に耳を傾けてこなかったとし、今後、正確な収穫量を把握できるようになれば、価格・流通量の安定にもつながる、天候による品質への影響を踏まえ、収穫量ではなく、実際に出荷できるコメの量を把握することが必要になってくるなどとした。吉永は、なぜ今まで、正確な収量を調査しなかったのか、作況指数が実際と乖離しているとわかっていながら放置したのはなぜか、農水省に対する疑念が生じるなどと話した。末延は、コメのデータは、政治判断をするためのデータだった、参議院選挙までは頑張って、選挙後本当に改革が進むのか、そこまで注視しなければ、ごまかされて駄目にするデータになるだけだ、選挙後もいい加減なことをして、コメ政策がまた失敗したら、誰も政治を信用しなくなるなどと話した。