福島県双葉町では原発事故からの復興を目指して新しい町づくりが進む一方、除染で出た土の処分が課題となっている。14年前に止まった時計がシンボルとして残されている双葉町の駅前では、今年夏のオープンを目指すスーパーマーケットの建設も進んでいる。ただ、町内で暮らす人は184人と原発事故前の2%程にとどまっている。除染により生じた土をどうするかも大きな課題となっていて、国は放射線量が低い土を全国で再生利用する計画だが、福島県外では住民の反発で実証実験すら進んでいない。双葉町の伊沢町長はこうした状況に一石を投じようと、全国での理解を進めるため、まずは町内で率先して引き受ける意向を示した。伊沢町長は「町民からも理解を得るため、町民が土を保管する中間貯蔵施設を視察する機会も作りたい。」としているが、こうした考えには県内からも賛否の声が上がっているのが現状だ。