高血圧改善に期待できる紅茶のフラバノールだが、その秘密は紅茶ならではの製造工程にあった。調査に向かったのは茨城県の吉田茶園。吉田茶園の創業は1839年。約13年前から和紅茶を製造。国産紅茶グランプリで金賞を獲得するなど国内屈指のお茶農家。紅茶も緑茶もウーロン茶も原料は同じお茶の葉。緑茶は汲み取った後、緑色を保つために蒸気で燃やし、揉みながら乾燥して作るが、紅茶は全く別の作り方。今回は手作業の紅茶作りに密着。まずは摘み取り、一晩寝かせる。容器に入れて回転させることで手揉みのように細胞を壊す。紅茶のフラバノールを生み出す秘密は発酵。お茶の葉は発酵に必要な酵素を持っている。発酵を進めるための作業が湿ったタオルで覆う。湿度と酸素で発酵促進。約100分間の発酵で茶葉がうっすら赤褐色に変化。色の変化が紅茶の渋みにつながっている。紅茶独特の渋みこそフラバノールの証。コーヒーにはほとんどない成分が紅茶にはある。発酵には2種類ある。1.微生物による発酵。納豆・ヨーグルト・味噌など。2.酸化酵素による発酵。紅茶・ウーロン茶など。紅茶のフラバノールは発酵が進んだ色の濃いものに多い。
