きのう政府は、2031年までに35カ所の国立公園すべてで高級リゾートホテルなど宿泊施設を誘致する方針を示した。背景にあるのは訪日旅行者の集中。今年の訪日旅行者数は、過去最高の3500万人に上る見通し。消費額も8兆円になる見通しで、自動車産業に次ぐ大きな産業になる可能性がある数字。政府は2030年までに訪日客6000万人の目標を掲げている。課題は7割以上が大都市圏に集中しているオーバーツーリズムの状態。抑制の観点から岸田総理大臣は「地方への観光客の促進などが重要」としている。国立公園は国が管轄。目的は自然や動植物の保護。全国に35カ所指定。関東・富士箱根伊豆国立公園、沖縄・慶良間諸島は海を含めた全体が国立公園。番組調べで50以上の国立公園に宿泊施設がある。高級リゾートに限定せず、宿泊地の誘致などで宿泊施設の質、魅力の向上を図る。新たに開発するためには自然保護法により環境大臣の許可が必要。航空旅行アナリスト・鳥海高太朗氏は、「国立公園の地域、企業から“規制が厳しすぎる”との声が出てくれば、緩和を検討する可能性が高い」という。SNSでは「海外企業ばかりになるのでは？」という声がある。航空旅行アナリスト・鳥海高太朗氏は「インバウンドの取り込み→海外企業のブランド力が必要。しかし海外企業と日本企業の半々くらいになるのでは」、国立公園リゾート成功させるには「リゾート開発誘致、遊歩道の整備、自然保護のルール作りを同時に進めることが必要」だという。