地球の宝を守れと題し、今年8月7日から昨夜にかけてクラウドファンディングを実施してきた国立科学博物館。国内外の5万6000人余から約9.2億円が集まったと明らかにした。クラウドファンディングを運営する企業によると支援額は過去最高、支援者も過去最多だという。資金のうち3億円余は返礼品や手数料などとして使う予定だが、残りは収蔵庫増築のための建設費、コレクションの充実にあてられる方針。国立科学博物館では500万点以上にのぼる動植物の標本や化石などのコレクションを収集・保管している。その大部分を保管する巨大な収蔵庫は温度と湿度が一定に保たれているが光熱費が高騰し、できる限りの節電につとめている。今年8月に取材した際には研究者が自分の研究室の冷房を使わずTシャツ姿で仕事をしていた。今回のクラウドファンディング。なぜこれほど広がったのか。博物館の運営に詳しい専門家は「国の予算も厳しいなか、博物館として未来のために何ができるのか、訴え続けるということも必要、一緒に博物館という社会資本を未来に向けてつくっていくという動きが日本の中でもっと活発になると博物館も未来が明るいのでは」など話している。今後について国立科学博物館の篠田館長は「色んな方が科学博物館の活動に思いを寄せていただいて、きちんとした有効な使い方が重要だとひしひしと感じる。どんな年代になっても科学に触れられるような社会を作りたい」などコメント。
住所: 東京都台東区上野公園7-20
URL: http://www.kahaku.go.jp/
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