ラグビーの日本一を決めるリーグワン決勝がきのう国立競技場で行われた。レギュラーシーズンを全勝した埼玉パナソニックワイルドナイツと東京ブレイブルーパス東京の首都圏決戦。最後まで勝敗が分からない壮絶な試合となった。ドレッドヘアがトレードマークの日本代表のレジェンド、堀江翔太はワールドカップに2011年から4大会連続で出場。ポジションはスクラム最前列、フッカー。タックルやボールへの働きかけ高い技術と力強さが持ち味だ。2015年のワールドカップの南アフリカ戦では先発出場して劇的勝利に貢献。4年後の日本大会では5試合すべてに出場し初のベスト8に進出した。常に日本ラグビーの躍進の中心にいた。試合の大切な局面で出場し相手チームを圧倒する存在感からラスボスという異名を持っている。28年のラグビー人生を振り返り「成長」ということばが常に堀江の中にあったという。日本代表に初めて選出されてから15年余り、日本ラグビーが世界で対等に渡り合うために自分はどうしたらいいか、常に考えてきた。しかし堀江選手のラグビー人生では、大けがとも戦ってきた。2015年には首を手術、2018年には右足首を疲労骨折。それでも大舞台に戻り続けてきた。持ち味は1発で試合の流れを変えるプレー。堀江選手の肉体は年々進化し続けていたが、支えていたのはアスレチックトレーナーの佐藤義人。2015年に首を手術したあとから佐藤のもとで体の使い方や姿勢を一から鍛え上げたことが今につながっている。堀江は自分の経験を体現しながら次の世代に伝えたいという強い思いを持って引退を決断した。引退後にやりたいことはもう1つ、これまでできなかった家族への恩返しだ。2人の娘の父親でもある堀江は家族旅行のときでもトレーニングが優先。それでも家族は受け入れてくれた。きのうの試合は5万6000人を超える観客が詰めかけた。チームの地元、熊谷市からも声援を送る。4点リードされた後半開始堀江がいよいよ登場。攻守にわたって試合のリズムを作る。逆転をかけワイルドナイツは全員攻撃を仕掛けた。激しいプレッシャーを受けながらもグラウンドの両サイドを使いながら懸命にトライを目指す。チーム一丸となってつないだトライ。土壇場で試合を決めたかと思われたが、堀江のパスがビデオ判定に。ボールを前に投げた反則でトライは取り消しになった。一方、優勝した東芝ブレイブルーパス東京は前身のトップリーグ時代を含めると14シーズンぶりの頂点に輝いたという。
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URL: https://www.jpnsport.go.jp/kokuritu/
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