堀越雅郎さんの父・堀越二郎さん。「風立ちぬ」のモデルにもなった戦闘機の設計士で零式艦上戦闘機をつくった。戦争末期、零戦が特攻に使われたことに生涯後悔を抱えていたという。世界をつなぐ飛行機をつくりたいという夢を抱いて今の三菱重工業に入社。欧米に留学して世界の技術を身に付けた。しかし帰国後に命じられたのは戦闘機の設計。それでも命を助けるために戦闘機の開発を続けた。願いとは裏腹に特攻として使われてしまった零戦。その事実を新聞で知った二郎さんは悔しさを綴っている。終戦、日本は一時、航空機開発が禁止され二郎さんは世界つなぐ飛行機の夢が絶たれた。二郎の終戦日誌には開戦した国の指導者への怒りが綴られていた。