全国的にも珍しい部活動がある。そば打ちの技を磨くそば部。長野市街地から車で約30分、全国有数のそば処、戸隠。全校生徒27人の長野吉田高校戸隠分校。昼間に授業を行う定時制で、不登校の経験や障がいがある生徒も通っている。そば部の伊藤智洋は場面かん黙という不安症。知らない人の前や初めての場所では話すことができない。意思を伝えるのに使うのはスマートフォン。場面かん黙は500人に1人、5歳くらいまでに発症することが多い。原因は判明していないが治療によって改善される例もある。長野市に生まれ、両親と3人で暮らす智洋。小学生になると3歳のときに診断を受けた発達障がいの症状が強くなり、物をなくすことなどが増えていく。3年生のクラス替えのあと、賑やかな雰囲気が合わず話せなくなった。得意なことは折り紙。4年生の途中で不登校に。この日、そば部のメンバーはボランティア活動に訪れた。顧問の丸山淳一先生は地域の人に喜んでもらうことで部員に自信をつけてほしいと考えている。「必ず声を出せるようになる」、そば部に入った智洋は自分と約束をした。
