被爆者の体験をいかにして次世代に受け継いでいくのかということが今、課題となっている。厚生労働省によると、被爆者健康手帳を持つ人は1980年度末の37万2264人から減り続け、2023年度末で10万6825人(平均年齢は85.58歳)継承には次世代の参加、育成が課題。ノーモアヒバクシャ記憶遺産を継承する会・中尾詩織理事は「(私と)同じ世代の人たちも“原爆”“核廃絶”に関心がないわけではない。どう関わればよいのか分からない人が多いのでは?」と、若者が関わることへのハードルを指摘していた。その一方で中尾さんは、デジタル化でそのハードルを下げたいとしている。インターネット上で資料や手記を公開したり、オンラインで作業できる仕組みを整備したりして、スタッフ参加を広く募っていきたいとしていた。