大相撲春場所は学校の卒業時期にあたることから、就職場所とも呼ばれていて、1年で最も多くの新弟子が初土俵を踏む。今場所も勇剛な力士がしている。新弟子検査に臨んだのは27人だった。平成4年か過去最多の160人。去年は33人。ことしは過去最小となった。今回は工夫しながら模索を続ける大島部屋を取材した。大島部屋は大阪市に宿舎を構えている。序ノ口から幕下まで9人の力士が所属。モンゴル出身の大島親方は日本のアマチュア相撲のつながりが薄いため相撲経験者の獲得は簡単ではないという。そこで目をつけたのは相撲未経験者だった。1月の初場所では共に18歳の旭大龍と旭天道の2人が入門。2人とも高校までは柔道部だった。どうすれば未経験でも安心してもらえるのか、大島親方が大事にしてきたのが自身の経験を伝えることだった。