デジタル技術の展示会「シーテック」開幕。今年はAI(人工知能)に関連した展示が半数以上を占め、注目を集めるなか、光に関連する技術にもスポットが。シャープが発表したのは、レーザーの光を使って害虫を駆除する新たなシステム。専用のカメラで虫の動きを予測し追尾。出力を高めたレーザーの光を当てて、撃ち落とす。今後、農家などへの販売を実用化を目指したい考え。デジタル技術を使った海の活用に取り組む企業などによる展示で、ベンチャー企業では、海の中を見える化する技術を開発。水の中でも吸収されにくい、特殊な光を照射することで、その反射の具合から物体の大きさなどを測り、画像として映し出している。今後、魚の養殖や水の中のインフラの点検などに活用したいとしている。シーテックと同じ会場で開催されているのが、自動車の国際最大の見本市「ジャパンモビリティショー2024」。トヨタが出展するのは、水素エンジンのレーシングカー。ホンダも水素を使う燃料電池車を展示するなど、EV(電気自動車)以外の展示も目立つ。去年のモビリティショーでは、およそ100社だったスタートアップ企業の参加が、今年はおよそ150社。脱炭素など独自の技術を持つ企業が多く参加し、自動車メーカーとの連携を模索している。トヨタのブースでは、開発を進めるEV用の蓄電システムをさらに向上させるため、来場するスタートアップ関係者に連携を呼びかける異例の光景も。会場内では自動車部品メーカーが相次いでスタートアップに向けて、プレゼンテーションをする姿もあった。今回、シーテックと初の共催となったモビリティショー。モビリティーショー側のホンダ・青山真二副社長らがシーテック側のパナソニックホールディングス・津賀一宏会長とそろって会場を視察。共催の背景には、自動車メーカーが、EVをはじめとする電動化や、AIデジタルの融合など、自分たちの力だけでは立ち行かない厳しい現実があるという。ホンダも、ライバルの日産とEV分野などでの連携を進めているが、さらなる連携の必要性を示したものの、詳細は述べなかった。