五島市の崎山地区にある大通寺には、かつて平家の落人が持ってきたとされるお経の本が、地区を守る「お守りさん」として大切に保管されている。この本を、頭にかざしてもらうと御利益があると古くから伝えられていて、新春にはこの本を持って地区の家々を回る習わしが受け継がれている。今朝は、羽織やはかまを着た地区の役員たちが、お寺で祈とうを済ませたあとお経の本の上に梅の小枝を乗せた木箱を持って「お守りさん」が来たことを告げながら家々を訪ねた。出迎えた人たちは、お経の本を頭にかざしてもらうと、ことし1年の無病息災や家内安全を願っていた。「お守りさん」は、あすまで行われ、崎山地区の約500世帯で行われるという。
住所: 長崎県五島市向町5