学術の分野で優れた業績を上げた研究者に贈られる日本学士院賞の授賞式が天皇皇后両陛下も出席されて東京で開かれた。両陛下はきょう午前10時半過ぎ、東京・上野の日本学士院会館に到着された。今年度の日本学士院賞の受賞者は10人で、特に優れた業績に贈られる恩賜賞には、西ヨーロッパ世界が中世に転換した最も重要な時期にあたる王朝の統治の手段を研究した、東京大学大学院准教授の菊地重仁氏と、スロー地震と呼ばれる断層の両面が滑る速度が通常の地震よりも極端に遅い現象を発見し、地震学の新たな分野の開拓に貢献した東京大学地震研究所教授の小原一成氏が選ばれた。授賞式では出席者が両陛下の前に進み出て賞状などを受け取り、両陛下は拍手を送られていた。式典に続いて両陛下は菊地氏と小原氏から研究について説明を受け、天皇陛下は菊地氏に研究のテーマに出会われたきっかけはなどと尋ねられていた。また皇后さまは小原氏にスロー地震と能登半島地震の関連などについて尋ねられていた。