先月、山形県で開かれたアート展。主催したのは、地元の社会福祉法人で、テーマは「きざしとまなざし」。制作したのは、障害のある人たち。福祉の現場から新たな価値を作り出すことなどを目的にしたアート展で、およそ30点の作品が展示された。自由に創作された作品には作者の思いだけでなく、創作に寄り添う人の思いも込められている。大賞作品「みち ミチ 道」を制作したのは福祉施設に通う齋藤芳一さん。知的障害がある芳一さんは、絵を描くことが日課になっている。芳一さんが福祉施設に通い始めたのは去年の春。以前は塗り絵をよくしていたが、一から絵を描いてみることを勧めたのが施設の職員だった。そうして描かれた今回の作品。およそ1週間かけて制作した。展示企画者の武田さんは「結果とかだけではなく、そこに至る背景や過程にも”まなざしていく”ことで伝わってくるものがたくさんある。他人に関係性をもってみることを考えるきっかけにしてもらえたら」などと話した。展示会は来年1月、山形県米沢市でも開催される予定。