会津の人達が生活の中で使ってきた奥会津編み組細工。材料である植物を見るために山へ。最後はヤマブドウ。つる性植物で他の樹木に巻き付いて自生している。たまたま見つけたヤマブドウが採取時期ということで材料集めの様子を見せてもらうことに。使うのは外側の樹皮を抜いた内側の皮。材料として使うため途中で切れないように剥いていく。つる植物は巻き付いている樹木の成長に耐えないといけないため、通常の樹木に比べ樹皮が強靭で柔軟な繊維を持つと考えられている。中でもヤマブドウは特に強靭で柔軟な繊維を持っている。乾燥させた素材を職人に渡し、1つ1つ手作業で編んでいく。作るのに2~3週間。多いものやデザインが凝っているものは1か月かかるという。ヒロロ細工職人の渡部さんは「人によって編み方も力の入れ方も違うから同じものはできない」と話す。奥会津編み組細工をスタジオに用意。手提げ(ヤマブドウ)は三島町生活工芸館の館長の私物をお借りした。経年変化によって徐々に風合いが変わってきているそう。