埼玉県坂戸市の私立大学 日本栄養大学はこの春に共学化し男子学生を受け入れた。その数は新入生の1割。創立90年を超える大学は、女性たちへの栄養学の教育に力を入れてきた。しかしこれからは男女ともに食を学ぶ時代だとして共学化に踏み切った。初めての男子学生の1人・平林大河さん。小学生から野球に打ち込んできた平林さんは高校時代は男子校の野球部でマネージャーとして監督や選手を支えてきた。仲間と一緒に食生活を見直して体作りに励んだことをきっかけに栄養学を学びたいと思うようになった。平林さんの進路選択は家族を驚かせた。忙しい家族に代わってご飯を作るなど家族を気遣う息子の姿を見ながら考えも変わっていったという。調理実習で男女とも学ぶ姿は共学化する前は見られなかった光景。新入生にとって必修の教材は男女がともに学ぶイラストに変更。女子大学で長年教鞭をとってきた柳澤幸江教授は、私自身男性がいる調理実習が初めてだったが思いの外何の違和感もなかった、個人レベルで調理技術の差はあるが性別ではない、男性も女性も基本的な調理技術を身につけてほしいと話した。キャンパス内の学食では男子学生の受け入れにあたって大盛りサービスを充実、ご飯も最大500gまで注文できるようにした。男子学生を意識して始めたサービスだが、共学化したことで多様なニーズがあったことに改めて気づいたという。男子学生の入学をきっかけに様々な人・様々な価値観を受け入れて新しい大学としてのスタートを切っている。一方で女子大学として存続する姿勢を示した大学もある。武庫川女子大学教育総合研究所の安東由則教授は、女子大学の良さは女子学生に特化したきめ細かい指導にある、理系学部の新設や資格取得に力を入れたりするなど社会のニーズをとらえた動きも進むとしている。
