そして大歓声の中、登場したのは安楽宙斗選手(17)。すでに世界のトップクライマーとして名をはせ金メダルが期待される超新星である。安楽選手は5日に行われた準決勝ボルダーラウンドでも圧巻のクライミングを見せた。一回目の挑戦で登りきる「一撃」をやってのけた。安楽選手は第2課題で唯一、一回で登りきりトップに立った。そして迎えた準決勝リードラウンド。安楽選手の強さの秘密は、力まず重心移動をうまく使いながら巧みに登ることで「脱力系クライマー」とも呼ばれている。惜しくも登りきることはできなかったものの、安楽選手は68ポイントを獲得し計137ポイントで、1位で決勝進出を決めた。