震度7の地震に2度見舞われたく熊本地震について。倒壊の恐れから入院患者全員を避難させた 病院がある。発生から10年が経った今、医師たちが激しい葛藤があった。熊本市民病院に310人が入院していた病棟は今はない。ここにくると入院していた娘との日々がよみがえるという宮崎さくらさん。次女の花梨ちゃん(当時4歳)は10年前の熊本地震で亡くなった。花梨ちゃんは手術後の容態は安定せず、集中治療室で治療を続けていた時だった。最大震度7を2度観測、熊本地震では合わせて19万棟を超える建物が大きな被害を受けた。花梨ちゃんが入院していた市民病院は2度の地震で柱や壁に亀裂が入り天井の一部が落ちた。さらに受水槽が壊れ、治療が続けられない状況に陥った。市民病院は国の耐震基準を満たしていなかったため、建て替えが検討されていたが資材高騰などを理由に地震の1年前に事実上白紙となっていた。入院患者全員が避難しなければならない状況だったが、花梨ちゃんは少しの移動が命の危険となる絶対安静の状態だった。医療器具が繋がった花梨ちゃんは約100キロ離れた福岡の病院に向かった。花梨ちゃんは本震から5日後に亡くなった。さくらさんは地震から約3ヵ月後災害関連死に申請、その翌月に認定された。310人の入院患者を抱え倒壊の恐れに直面した熊本市民病院、医師たちも難しい判断を迫られていた。
